夏は立夏から立秋までの、立夏(りっか)、小満(しょうまん)、芒種(ぼうしゅ)、夏至(げし)、小暑(しょうしょ)、大暑(たいしょ)の6つの節気からなる3ヵ月間です。
季節の特徴
夏は陽気の成長が最も盛んになり、気温が一番高くなる季節。
天の気が降り、地の気が昇り、両者が盛んに交り合い、万物が成長する季節。
植物は花を咲かせ、実をつけます。
自然界の成長と実りに合わせて、体の陽気の成長も一番旺盛になる時期です。五行と夏
夏は五行の「火」に属し、五臓は「心」。
・「心」には「血や脈を受け持つ」働きと「神(精神・意識)を受け持つ」働きがあります。
体内の液体(陰液)は気の力で流れるので、
血・脈そして気(心気)が正常であって初めて血が正常に流れます。
血・脈の働きが悪くなれば意識・精神に影響し、意識・精神の働きが悪いと
血・脈・心気に影響します(血と神は深い関係にあるのです)。
・「心」の志(感情)は「喜び」。
適度な喜びは「心」の働きをよくしますが、喜び過ぎは「心」の受け持つ神を散らし、
心も体も不安定な状態にします。人への影響
・夏は「心」の機能が盛んになるので、心拍が速くなり、心気に負担がかかりやすい。
・汗をかきやすいので、津液(体内の水液)と気が消耗し、夏バテになりやすい。
・暑いのでどうしても冷たいものを食べがちになる。
冷たいものの摂り過ぎはお腹周りを冷やし、下痢しやすい、子宮を冷やし月経痛を起こしやすい、等の症状が出ます。
冷たい食べ物、生ものを摂りすぎないように気をつけましょう。
・気温が高く、食べ物が腐りやすいので食中毒を起こさないように、十分気をつけましょう。
夏の養生
・暑/熱は心気に負担をかけます。
心気は「穏やかに発散するのがよい」(『黄帝内経素問』)ので、のびのびと、不平・不満や怒りを心にこもらせないように、楽しい気分で、ゆったりと、「心」を晴れやかにして日々を過ごしましょう。・夏は暑/熱で疲れやすいので保養が大切です。
汗をかくと体力を消耗しますので、可能なら昼寝(20分程度)を。疲れ方が違います。
・夜更かしをせず、夏の盛んな陽気に合わせて、朝は早く起きましょう。
・冷房使用による室内外の温度差が大きくなりがちで、夏風邪にかかりやすいので、
冷房の温度設定に注意が必要です。冷え性の方は十分に注意を。
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